オタ福の語り部屋

獣医学を追求する。その先に見えるものは…

オタ福、腫瘍性疾患を語る。

【犬の下垂体腫瘍①】クッシング症候群の8~9割はコレ‼︎『犬の下垂体腫瘍』とは~概要と症状~

【はじめに】 今回は『犬の下垂体腫瘍』についてです。下垂体って何してる器官か知っていますか? 下垂体は大脳のすぐ下に位置し、複数のホルモンを産生しています。この下垂体が産生するホルモンの1つに副腎皮質刺激ホルモン(通称:ACTH)があります。犬…

動物の腸管腫瘍について④~治療法と予後~

【はじめに】 今回は『動物の腸管腫瘍』最終回、治療法と予後についてです。腸管腫瘍は腫瘍の治療法のセオリー通りで・外科手術・化学療法・放射線治療の3つが主な治療法になります。これらの治療法はいかほどの治療成績を示すかなどを解説しています。 関…

動物の腸管腫瘍について③~症状と診断方法~

【はじめに】 今回は『動物の腸管腫瘍~症状と診断方法~』についてお話していこうと思います。腸管腫瘍が発生するとどのような症状を示すのでしょうか?実は腫瘍のできる場所によって症状が変わってくるのです。そして、腸管腫瘍の症状を元に来院された際、具…

動物の腸管腫瘍について②~病因と挙動~

【はじめに】 今回は前回に引き続き、『動物の腸管腫瘍』病因と挙動についてお話していこうと思います。腸管腫瘍の正体、いったい何が増えているのかを明らかにし、どのような増殖方式や転移を示すのかを解説していこうと思います。 関連記事動物の腸管腫瘍…

『ダリエ徴候とそのほかの症状』~腫瘍随伴症候群を考える~

【はじめに】 今回は腫瘍随伴症候群を考えるシリーズとして『ダリエ徴候』についてご説明します。ダリエ徴候が起こる腫瘍として『皮膚肥満細胞腫』が有名です。肥満細胞腫の腫瘍細胞内には多くの炎症性物質が含有されています。皮膚にできた肥満細胞腫を「な…

動物の腸管腫瘍について①~発生とリスク~

【はじめに】 今回は『動物の腸管腫瘍』発生とリスクとについてお話していきたいと思います。 どのような動物の腸で腫瘍は発生しやすいのかについて、腫瘍の種類、性別、品種別に展開していきます。 関連記事動物の腸管腫瘍について①~発生とリスク~ - オタ福…

骨の腫瘍『骨肉腫』を簡単に解説してみた!

【はじめに】 今回は『骨肉腫』と呼ばれる骨の腫瘍について簡単に解説していこうと思います。骨肉腫は中~大型犬に多い腫瘍で手足によく発生します。「最近、脚が浮腫んでいるな」「脚を痛がっているのかな」ちょっとした"異変"を感じれば、検査を行うことを…

『肛門周囲腫瘍』3つの腫瘍を簡単にご紹介!!

【はじめに】 今回は『肛門周囲腫瘍』の簡単解説編です。肛門周囲に発生する腫瘍で多いのは3つ!・肛門周囲腺腫・肛門周囲腺癌・肛門嚢アポクリン腺癌 これら3つの腫瘍について簡単に解説していきます。 【目次】 【肛門周囲腫瘍、3つの違い】 『由来細胞に…

犬猫の肝胆道系腫瘍③~治療法とその後~

【はじめに】 今回は『犬猫の肝胆管系腫瘍~治療法とその後~』についてです。 肝胆管系腫瘍として主に①肝細胞癌 ②胆管癌 ③カルチノイド ④肉腫4つの腫瘍があり、 形態学的な分類として①腫瘤型 ②結節型 ③びまん型の3つがあります。 これらの分類によって治療法…

犬猫の肝胆道系腫瘍②~症状と検査方法~

【はじめに】 今回は『肝臓、胆道の腫瘍 ~症状と検査方法~』について解説します。肝胆管系腫瘍には特徴的な症状がありません。全身状態の悪化や黄疸があれば、すぐに全身検査を行うべきです。 今回は肝胆管系腫瘍ではどのような症状が見られるのか、そしてど…

犬猫の肝胆道系腫瘍①~概要と挙動~

【はじめに】 今回は『犬猫の肝胆道系腫瘍』について解説します。肝胆道系?あまり聞き馴染みのない言葉だと思います。肝胆道系とは肝臓と胆嚢、胆管のことを言います。つまり、肝胆道系腫瘍を言い換えるのであれば、肝臓や胆嚢、胆管の腫瘍ということです。…

症状がほとんどない⁈『犬猫の肺がんの実態③』~治療法と予後~

【はじめに】 今回は『肺がんの治療法』についてです。肺で発生した腫瘍は手術を行うことが難しく、抗がん剤が中心の治療となります。今回は抗がん剤治療をはじめ、外科手術や分子標的薬、放射線治療などあらゆる治療法を書いています。 【肺がん記事はこち…

症状がほとんどない⁈『犬猫の肺がんの実態②』~診断方法~

【はじめに】 今回は『肺がんの診断方法』について解説します。いつも思うのですが、診断方法ってシリーズとしてはインパクトが無くて、地味なんですよね笑 でも、とても重要であるのは間違いありません。ここでミスれば、その先の治療もなんの意味も為さな…

症状がほとんどない⁈『犬猫の肺がんの実態①』~概要・症状~

イラスト引用:ホルスト・エーリッヒ クーニッヒ著:カラーアトラス 獣医解剖学(増補改訂版)【下巻】, チクサン出版, 2012, 452p 図8-26 【はじめに】 今回は『肺がん』について説明します。肺がんと聞くと「〇〇の転移」などとよく耳にしますよね。そうな…

地域猫では結構ある?猫白血病ウイルス(FeLV)感染症について③ ~診断・予防・管理・治療~

【はじめに】 今回は『FeLV感染症~診断・予防・管理・治療~』についてです。 FeLVの感染が成立するのは約70%と言われています。裏を返せば一旦ウイルスが体内に侵入したとしても30%はウイルスの感染が成立しないのです。実はFeLVはウイルスが入ることよりも…

地域猫では結構ある?猫白血病ウイルス(FeLV)感染症について② ~症状~

【はじめに】 前回の『①(概要)』でFeLVとはどのようなものなのかについてざっくりとお話ました。今回はFeLVの臨床症状について解説します。FeLVは骨髄抑制や腫瘍、免疫抑制を中心にその他多くの症状を引き起こします。具体的な症状とどのようなトラブルが…

『犬のリンパ腫④』~ステージ分類とは~

【はじめに】 今回は『犬のリンパ腫~ステージ分類~』について解説します。 「ステージ分類って何?、必要なの?」 そう思われる方もいらっしゃると思います。ステージ分類は必要です。ステージ分類はいわゆる病期分類。病気がどこまで進行しているのかを把握…

『犬のリンパ腫③』~診断方法~

【はじめに】 今回は『犬のリンパ腫』第3回、リンパ腫の診断方法です。リンパ腫は『血液の腫瘍』で、腫瘍とは『異形な細胞が無秩序にモノクローナル増殖していること』が定義です。 診断方法としては身体検査や血液検査、FNA、病理生検などがあります。今回…

地域猫では結構ある?猫白血病ウイルス(FeLV)感染症について① ~概要と感染経路~

【はじめに】 皆さんは『FeLV』というウイルスをご存知でしょうか?FeLVとはFeline Leukemia Virusの略称で直訳すると『猫白血病ウイルス』と言います。今回はこのFeLVに感染した際に起こる『猫白血病ウイルス感染症』についてお話ししていきたいと思います…

『犬のリンパ腫②』~症状~

【はじめに】 前回『犬のリンパ腫①』統計、原因、分類を解説しました。今回は犬のリンパ腫②と称して『リンパ腫の症状』について解説していきます。 犬のリンパ腫の症状は発生部位によって異なります。多中心型なのか、腸管型なのか、縦隔型なのかなど、それ…

『犬のリンパ腫①』統計、原因、分類について

今回は『犬のリンパ腫』について徹底解説していこうと思います。この記事はおそらくリンパ腫解説ブログの中で一番詳しく書いているのではないか思います。あまりに長いので、リンパ腫の連載をしていこうと思います。では、早速ですが今回は統計、原因、分類…

紫外線に注意⁈『犬猫の鼻鏡にできる腫瘍』とは

【はじめに】 今回は『鼻鏡にできる腫瘍』について説明します。鼻表面にできる腫瘍は紫外線が影響しているとされていて、白猫で発生が多く見られます。単なる傷やシミ、カサブタ程度だと思っていたら実は腫瘍だったなんてこともあります。さて、早速ですが『…

膵臓の癌、『膵外分泌腫瘍』とは

今回は『膵外分泌腫瘍』について説明します。アメリカでは1年間に2,7000人もの人が命を落としている腫瘍です。診断時には多くが進行しており、手遅れなこともしばしば…人間の場合、5年生存率5%以下の超極悪腫瘍です。では動物の場合、どうなのかを見ていきま…

マイナーな腫瘍『動物の唾液腺がん』って知ってる?

【はじめに】 今回は『唾液腺がん』について解説します。題名の通り、唾液腺にできる腫瘍は非常に発生率が少なく、解明されていることも少ないのが現状です。唾液腺とは4つあり、一番大きく腫瘍の発症率が高いのは下顎腺です。今回はそんな腫瘍について解剖…

『胃がん』ってな〜んだ?

【はじめに】 今回は『胃の腫瘍(主に胃腺癌)』について解説します。 人でもたまに聞く『胃癌』なんと、人では腫瘍による死因の第6位なんだとか…人間界では社会経済的要因、地理的要因、環境的要因、これらが胃癌のリスクを高めるのに関与しています。そし…

『猫の鼻腔内腫瘍』を徹底解説

【はじめに】 犬の鼻腔内腫瘍に引き続き、今回は猫の鼻腔内腫瘍について解説していきたいと思います。犬と猫で分ける理由としては両者の鼻腔内腫瘍は一緒にして考えられない特徴があるためです。 【目次】 【はじめに】 【概要】 【症状】 【猫の鼻腔内腫瘍…

『犬の鼻腔内腫瘍』③放射線治療とその他の治療法

【はじめに】 これまで鼻腔内腫瘍①②と散々、鼻腔内腫瘍についてお話をしてきました。でも、気になるところは治療法と治療後の再発率やその他諸々ですね。今回は鼻腔内腫瘍の治療法について放射線治療を中心にお話していきたいと思います。 『犬の鼻腔内腫瘍①…

『犬の鼻腔内腫瘍』②どうすれば腫瘍か確認できる?~診断方法・ステージ分類~

【はじめに】 今回は鼻腔内腫瘍の診断方法について解説しています。診断方法は複数あります。「この病気は○○です」とはっきり言いきる確定診断を行うためには病理組織学的検査が必要です。 そして、次の注目ポイントとしてはCTを用いたADAMS分類。これはWHO…

『犬の鼻腔内腫瘍』①鼻血・鼻水に注意!~概要・症状~

【はじめに】 今回は再度、『犬の鼻腔内腫瘍』についての記事を書きます。以前、『犬の鼻腔内腫瘍』というテーマで書いた記事があります。あの記事を書いた時から3ヶ月ほど経ち、記事の書き方や文献の検索、資料の調達について学びました。今回のお話はさら…

発見時には一大事⁈ 『血管肉腫』って何?③ ~治療法・予後~

【はじめに】 ついに『血管肉腫』最終章、治療法と予後についてです。血管肉腫①では『血管肉腫の正体』は何なのかについてお話をしてきました。そして、血管肉腫②では『血管肉腫による症状とその正体の暴き方』をお話ししてきました。 さて、今回の最終章で…