オタ福の語り部屋

獣医学を追求する。その先に見えるものは…

オタ福、内分泌疾患を語る。

【猫の甲状腺機能亢進症③】治療法

【はじめに】 今回は『猫の甲状腺機能亢進症』の治療法について解説します。この病気を治療していく上で重要なのは『下げ過ぎず、上げ過ぎない』絶妙な値でホルモン値を維持する必要があります。さらに、併発疾患があった際の立ち回り方も非常に複雑になって…

【猫の甲状腺機能亢進症②】診断方法

【はじめに】 今回は『猫の甲状腺機能亢進症』の診断方法について解説します。甲状腺機能亢進症を診断していく上で、必要な検査と教科書に記載されている検査の両方を解説していきます。現場では実施されていないようなアカデミックな内容も一部記載していま…

【猫の甲状腺機能亢進症①】概要・臨床徴候

【はじめに】 今回は『猫の甲状腺機能亢進症』の概要と臨床徴候について解説します。猫の甲状腺機能亢進症は40年ほど前に初めて獣医学系の論文で執筆されて以来、高齢猫ではメジャーな内分泌疾患になっています。9歳以上の猫では2~4%の確率で、甲状腺機能亢…

【副腎髄質腫瘍】犬猫のクロム親和性細胞腫(褐色細胞腫)

【はじめに】 今回は『クロム親和性細胞腫』について解説します。題名にもある通り、クロム親和性細胞腫は副腎髄質の腫瘍です。副腎は二層の領域に分かれており、表層が皮質と呼ばれる領域、深層が髄質と呼ばれる領域になっています。副腎腫瘍で有名なクッシ…

【体重増加・お腹の膨らみ】体重が増えた時、考えられる疾患

【はじめに】 今回は『体重増加で考えられる疾患』についてです。最近食べ過ぎなのか、お腹が膨らんで、体重も増えてきた気がする。それ本当にただの肥満でしょうか?お腹の膨らみは肥満以外にもみられる病気があります。今回は体重増加で考えられる疾患につ…

【副腎皮質腫瘍】その② ~外科的治療と内科的治療とおまけの話~

【はじめに】 今回は『副腎皮質腫瘍の治療法』についてです。副腎皮質機能亢進症の原因にもなる副腎皮質腫瘍ですが、治療法としては主に2つのアプローチの仕方があります。1つは副腎ごと取ってしまう『外科的な治療』。もう1つは過剰に分泌される糖質コルチ…

【副腎皮質腫瘍】その① ~挙動・症状・診断方法~

【はじめに】 今回は『副腎皮質腫瘍』の挙動、症状、診断方法についてです。副腎皮質は糖質グルココルチコイドとしてコルチゾールを分泌する部位で有名です。犬や猫の副腎皮質腫瘍として副腎腫瘍によるクッシング症候群のお話を中心に解説していきたいと思い…

【肥満・体重増加】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『肥満・体重増加』についてです。ご飯をついついあげ過ぎてしまい、わがままボディへと成長した愛犬・愛猫。今回は『肥満って何?』ということをテーマに肥満について解説していきます。 【目次】 【肥満について】 『概要』 『肥満にな…

【犬のACTH産生性下垂体腫瘍③】クッシング症候群の8~9割はコレ‼︎『犬の下垂体腫瘍』とは~治療法と猫のお話~

【はじめに】 今回は『下垂体腫瘍の治療法』についてです。下垂体由来の副腎皮質機能亢進症の治療法は外科手術や放射線治療、薬物療法があります。これらの治療法をどのように選択するかは患者の状態(神経症状や高血圧、感染症、血栓塞栓症など)や飼い主さ…

【犬のACTH産生性下垂体腫瘍②】クッシング症候群の8~9割はコレ‼︎『犬の下垂体腫瘍』とは~診断方法~

【はじめに】 今回は『犬の下垂体腫瘍~診断方法~』について解説します。クッシング症候群を疑う症状を示している犬でその子がクッシング症候群なのか、そして下垂体由来なのか副腎由来なのかを調べる際、必要なことは実はCT検査やMRI検査ではないのです。で…

【犬のACTH産生性下垂体腫瘍①】クッシング症候群の8~9割はコレ‼︎『犬の下垂体腫瘍』とは~概要と症状~

【はじめに】 今回は『犬の下垂体腫瘍』についてです。下垂体って何してる器官か知っていますか? 下垂体は大脳のすぐ下に位置し、複数のホルモンを産生しています。この下垂体が産生するホルモンの1つに副腎皮質刺激ホルモン(通称:ACTH)があります。犬…

腫瘍のせいで起こる『低血糖』とは~腫瘍随伴症候群を考える~

【はじめに】 今回は『低血糖』についてです。以前、血液検査を考えるシリーズで低血糖についてお話しました。低血糖が起こる原因として主に3つ。① 糖が作れなくなった② 血液中から糖が過剰に出て行った③ ①,②以外の原因と示しています。腫瘍が原因となる低血…

『多飲多尿』で考えるべき、10個の疾患

【はじめに】 今回は『多飲多尿から考える病気』について解説します。 いつものように病気の解説ではなく症状から考えられる病気の概要を上げていこうかと思います。ちょっと今までと雰囲気を変えてみます! 今回は何かと多い『多飲多尿』についてです。多飲…

9割が悪性腫瘍です!『犬の甲状腺腫瘍』とは

今回は『犬の甲状腺腫瘍』について説明します。 【目次】 【はじめに】 【甲状腺とは】 『甲状腺ホルモンとは』 「甲状腺の司令塔」 「甲状腺ホルモンの作り方」 「甲状腺ホルモンの働き」 『カルシトニンとは』 「カルシトニンの働き」 「カルシトニン上昇…

クッシングの反対⁇『犬猫のアジソン病(副腎皮質機能低下症)』とは

【はじめに】 今回は『アジソン病(副腎皮質機能低下症)』について説明します。アジソン病は犬でよく見られ、猫では非常に稀な内分泌疾患です。副腎ではグルココルチコイドやミネラルコルチコイド、性ホルモンといったホルモンを分泌する器官で、その分泌能…

高齢猫に多い、甲状腺機能亢進症

【はじめに】 今回は『甲状腺機能亢進症』について説明します。 甲状腺機能亢進症とは甲状腺から出る甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、身体に異常に起きてしまう疾患です。 犬よりも猫に多いです。 甲状腺がどのような役割をしているのか、そして甲…

避妊手術がリスクを下げる‼︎『犬の乳腺腫瘍』とは

【はじめに】 今回は『犬の乳腺腫瘍』について説明します。犬の乳腺腫瘍は比較的頻繁に見られる腫瘍のように感じます。そして、避妊手術を行なった時期によって乳腺腫瘍の発生率は著しく異なることがわかっています。 【目次】 【はじめに】 【乳腺腫瘍の統…

犬で多い、『クッシング症候群』とは?

【はじめに】 今回は『クッシング症候群』について説明します。 クッシング症候群って、 クッシングさんが見つけたので、クッシング症候群らしいですよ。題名にも書きましたがクッシングは犬で多いです。 そして、クッシング症候群は見た目も特徴的で、わか…

犬とも違う、猫の糖尿病

【はじめに】 今回は前回の「犬の糖尿病」に引き続いて『猫の糖尿病』について話していこうと思います。「え?犬の糖尿病と何が違うの?」そう思われた方はぜひ、前回の『犬の糖尿病』の記事を読んで見てください。猫は”小さな犬”そう表現されていた時代はと…

『犬の糖尿病』徹底解説編

【はじめに】 今回は犬の糖尿病について説明します。なぜ、わざわざ「犬の」とつけた方といと犬と猫ではなりやすい糖尿病の種類が異なるため、猫とは分けて書きました。糖尿病は最近ではよく聞く内分泌疾患であり、特に人の方では生活習慣病として知られてい…