オタ福の語り部屋

獣医学を追求する。その先に見えるものは…

【インスリノーマ②】インスリンがめっちゃ出る腫瘍~診断・治療・予後~

【はじめに】 今回は『インスリノーマの診断と治療』について解説します。インスリノーマとはインスリンを分泌するβ細胞が腫瘍化したガンを言います。今回はインスリノーマをどのように診断していくのか、そして治療について詳しく解説し、治療を受けた後の…

【インスリノーマ①】インスリンがめっちゃ出る腫瘍~概要と症状~

【はじめに】 今回は『インスリノーマ』についてです。この腫瘍はインスリンを分泌する『β細胞』が腫瘍化したものです。そのため、インスリンが過剰に分泌され、様々な症状を引き起こします。今回は『~概要と症状~』編としてインスリノーマがどのようなもの…

『肝酵素②:ALPとγ-GGT』~血液検査を考える~

【はじめに】 今回は肝臓の逸脱酵素ALT、ASTに引き続き、同じように肝胆道系のマーカーである『ALPとγ-GGT』についてです。ALPとGGTは主に胆管系の障害を発見するマーカーとなっています。しかし、ステロイド薬などの投与によっても上昇が認められることがあ…

【末梢の浮腫】手足のむくみについて

【はじめに】 今回は『末梢の浮腫』についてです。四肢がむくんでいるとと感じた時どのような病気が起こっているのでしょうか?浮腫ができるメカニズムについて解説をした後、考えられる疾患や診断方法について解説していきたいと思います。 【目次】 【浮腫…

【横隔膜ヘルニア】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『横隔膜ヘルニア』についてです。横隔膜ヘルニアとは、胸腔と腹腔を隔てている横隔膜に穴が開き、横隔膜からお腹の臓器が胸腔側へ入り込んでしまう病気です。どのような病気なのか、簡単にご紹介します。 【目次】 【横隔膜ヘルニアにつ…

【副腎髄質腫瘍】犬猫のクロム親和性細胞腫(褐色細胞腫)

【はじめに】 今回は『クロム親和性細胞腫』について解説します。題名にもある通り、クロム親和性細胞腫は副腎髄質の腫瘍です。副腎は二層の領域に分かれており、表層が皮質と呼ばれる領域、深層が髄質と呼ばれる領域になっています。副腎腫瘍で有名なクッシ…

【下部尿路感染症(LUTI)②~診断方法・治療法~】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『下部尿路感染症』の診断方法と治療法についてです。下部尿路感染症にはいきなり細菌感染が起こるものと、腫瘍や尿石症などの原因疾患があって起こるものがあります。今回は診断方法と治療法について紹介します。 【目次】 【診断方法に…

【原発性アルドステロン症(Conn症候群)】猫の副腎腫瘍と言えばコレ

【はじめに】 今回は『原発性アルドステロン症(Conn症候群)』についてです。この病気は猫の副腎腫瘍で認められる病気で、副腎で産生されるアルドステロンというホルモンが副腎腫瘍によって過剰に分泌されることで起こる疾患です。犬で似たような病気に『副…

【下部尿路感染症(LUTI)①~原因・症状~】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『下部尿路感染症(LUTI)』についてです。よく聞く膀胱炎などがこの病気に含まれます。通常は病原体がいない尿路でどうして感染が起こるのかを中心に解説していきたいと思います。 【目次】 【下部尿路感染症について】 『下部尿路感染…

【体重増加・お腹の膨らみ】体重が増えた時、考えられる疾患

【はじめに】 今回は『体重増加で考えられる疾患』についてです。最近食べ過ぎなのか、お腹が膨らんで、体重も増えてきた気がする。それ本当にただの肥満でしょうか?お腹の膨らみは肥満以外にもみられる病気があります。今回は体重増加で考えられる疾患につ…

【先天性門脈体循環シャント③~治療法~】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『先天性門脈体循環シャント』の治療法についてです。ついにPSS完結編です。PSSの治療法は肝性脳症を抑えるための内科的アプローチとシャント血管を閉じるための外科的アプローチの2つがあります。 【先天性門脈体循環シャント①~概要・病…

【副腎皮質腫瘍】その② ~外科的治療と内科的治療とおまけの話~

【はじめに】 今回は『副腎皮質腫瘍の治療法』についてです。副腎皮質機能亢進症の原因にもなる副腎皮質腫瘍ですが、治療法としては主に2つのアプローチの仕方があります。1つは副腎ごと取ってしまう『外科的な治療』。もう1つは過剰に分泌される糖質コルチ…

【先天性門脈体循環シャント②~症状・診断方法~】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『先天性門脈体循環シャント』の症状と診断方法についてです。『概要と病因』については前回の記事をご参考ください。PSSが見られるとどのような症状が起こるのかそして、その症状を元にどのような検査を行い、診断するのかについて解説…

【副腎皮質腫瘍】その① ~挙動・症状・診断方法~

【はじめに】 今回は『副腎皮質腫瘍』の挙動、症状、診断方法についてです。副腎皮質は糖質グルココルチコイドとしてコルチゾールを分泌する部位で有名です。犬や猫の副腎皮質腫瘍として副腎腫瘍によるクッシング症候群のお話を中心に解説していきたいと思い…

【先天性門脈体循環シャント①~概要・病因~】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『先天性門脈体循環シャント』の概要と病因についてです。この病気は肝臓を経由すべき血管が肝臓をすっ飛ばして別の血管と繋がってしまう病気です。門脈とは何者なのか、そして肝臓の大切さを知ってもらえる疾患です。 【先天性門脈体循…

【犬猫の誤嚥性肺炎】

【はじめに】 今回は『誤嚥性肺炎』についてです。誤嚥性肺炎とは食道ではなく気道に物が誤って入ってしまうことで起こる肺炎で、嘔吐や吐出を繰り返す疾患をもつペットではよく見られます。 犬猫で多い4つの肺炎【細菌性肺炎】【ウイルス性肺炎】【アレルギ…

【蛋白漏出性腸症(PLE)】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『蛋白漏出性腸症(PLE)』についてです。よく聞く蛋白漏出性腸症ですね。この病気を患っているワンちゃん、結構ツイッターなどでも見かけます。この病気を調べているとまだ解明されていない事があって、めちゃくちゃ奥が深いように感じ…

【アレルギー性肺炎(好酸球性気管支肺症)】

【はじめに】 今回は『アレルギー性肺炎(好酸球性気管支肺症)』についてです。アレルギー性肺炎と好酸球性気管支肺症は別物の病気ですが、明確な定義の区分がありません。 今回は定義の話をはじめ、アレルギー性肺炎はどのような動物で起こりやすいのか、…

【右動脈弓遺残】"すきま時間"の獣医学

【はじめに】 今回は『右動脈弓遺残』についてです。本来なくなるはずの血管が残ってしまい、食道を縛ってしまう病気です。ミルクから流動食に切り替えてから、急にご飯を吐き出すようになった場合、この病気の可能性があります。 【目次】 【右動脈弓遺残に…

【ウイルス性肺炎】二次感染にはご用心、ウイルス性肺炎のお話(+おまけでインフルエンザの話も)

【はじめに】 今回は犬猫でおこりやすい4つの肺炎の1つ『ウイルス性肺炎』について解説していきます。ウイルス性肺炎は細菌性肺炎と双璧をなす肺炎で、流行に乗って感染が拡がる感染性の疾患です。 犬猫で多い4つの肺炎【細菌性肺炎】【ウイルス性肺炎】【…

【尿沈渣で見えるもの~円柱編~】"すきま時間"の獣医学

【はじめに】 今回は『尿沈渣で見えるもの~円柱編~』についてです。「尿検査しましょうね」病院でよく聞く尿検査。なんとなく尿を調べることはわかるけど、実際何を調べているのでしょうか?尿検査の1つに『尿沈渣』というものがあります。今回はそんな尿沈…

【細菌性肺炎】犬猫で起こりやすい『4つの肺炎』

【はじめに】 今回は犬や猫で発症が多い4つの肺炎の11つ『細菌性肺炎』について解説していきたいと思います。肺炎は病原体などの原因別に大きく4つに分けられます。今回、解説する細菌性肺炎は新生仔や高齢動物、免疫抑制療法中の犬など、体力が弱っている…

火傷の分類について

【はじめに】 今回は『動物の火傷の分類』についてです。火傷には治療を必要としない軽度なものから、生死を彷徨うような重篤なものまで様々です。重症かそうでないかを判断するためには正しい分類が必要になります。今回はちょっと病気とは話が逸れますが、…

『肝酵素①:ASTとALT』~血液検査を考える~

【はじめに】 今回は『ALTとAST』について説明します。血液検査の測定ではほぼマストで測定されるALTとAST。これらが一体どのようなものかをご存知でしょうか? 「肝臓の良し悪しを見ている」 確かに肝臓が悪くなれば、ALTやASTは上昇します。しかし、実は肝…

【犬パルボウイルス性腸炎】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『犬パルボウイルス性腸炎』についてです。パルボウイルスは犬ではコアワクチンの一つに含まれており、聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか?しかし、名前は聞くものの実際どんなウイルスでどんな悪さを知るのかについてはあまり…

【動脈管開存症(PDA)】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『動脈管開存症』についてです。動脈管開存症は生後数日の犬や猫で見られる疾患です。この病気は血管の病気で、本来閉じるべき血管が開いてしまっていることで大変な事態になってしまいます。では詳しい解説をしていきます。 【目次】 【…

猫の注射部位肉腫(ワクチン接種部位肉腫)について

【はじめに】 今回は『猫の注射部位肉腫(ワクチン接種部位肉腫)』と呼ばれる腫瘍について解説します。この腫瘍はワクチン接種など注射時に起こる炎症から発生するのではないかという説があり、ワクチン接種といえど腫瘍のリスクがあることを示しています。…

【拡張型心筋症】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『拡張型心筋症』についてです。今回は大型犬飼育者必見の疾患です。拡張型心筋症は大型犬での発生が多く、その原因は遺伝性であると言われています。重度に拡張した心臓ではどのような弊害があるのかについて解説していきます。 【目次…

【猫ヘルペスウイルス感染症】~"すきま時間"の獣医学~

【はじめに】 今回は『猫ヘルペスウイルス感染症』についてです。よく地域猫で、鼻水が出ていたり、結膜炎を起こしている猫ちゃんがいますよね。それもしかすると猫ヘルペスウイルス感染症かもしれません。この病気は感染猫の鼻水や目やにから感染が拡がって…

【猫の先端肥大症】高齢猫、糖尿病猫が要注意⁉︎ 成長ホルモン産生性下垂体腫瘍とは

【はじめに】 今回は『猫の先端肥大症』さらには成長ホルモン産生性下垂体腫瘍について解説しています。この病気は高齢の猫に多く、さらにコントロールが効かなくなった糖尿病猫では特に要注意です。犬の下垂体腫瘍といえば、ACTH産生性下垂体腫瘍からの『ク…