オタ福の語り部屋

獣医学を追求する。その先に見えるものは…

『犬のリンパ腫③』~診断方法~

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【はじめに】

今回は『犬のリンパ腫』第3回、リンパ腫の診断方法です。
リンパ腫は『血液の腫瘍』で、腫瘍とは『異形な細胞が無秩序にモノクローナル増殖していること』が定義です。

診断方法としては身体検査や血液検査、FNA、病理生検などがあります。今回はどのような検査でリンパ腫を診断していくのか見ていきたいと思います。

 

【目次】

  • 【はじめに】
  • 【診断】
    • 『身体検査』
    • 『血液検査:CBC』 
      • 「血小板減少症」
      • 「好中球減少症」
      • 「循環異形リンパ球」
      • 「低タンパク血症」
    • 『血液検査:生化学』
      • 「高カルシウム血症」
      • 「BUNとCreの上昇」
      • 「肝酵素の上昇」
      • 「高グロブリン血症」
    • 『尿検査』
    • 『リンパ腫のバイオマーカーになるもの』
  • 【腫瘍細胞を調べる】
    • 『リンパ節のFNA、病理生検』
      • 「FNAでできること」
      • 「病理組織学的検査でできること」
    • 『リンパ節以外の生検、CSF』 
    • 『分子学的診断テクニック』
      • 「分子学的診断テクニックとは」
      • 「何のために行うのか、何がわかるのか」
    • 『免疫表現型の検査にも例外はある』
    • 『クローナリティアッセイ』
      • 「この検査の感度」
      • 「この検査の可能性」
    • 『プロテオミクス』←まだ実践的ではない
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【この記事を読んだ方にオススメの記事】
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地域猫では結構ある?猫白血病ウイルス(FeLV)感染症について① ~概要と感染経路~

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【はじめに】

皆さんは『FeLV』というウイルスをご存知でしょうか?FeLVとはFeline Leukemia Virusの略称で直訳すると『猫白血病ウイルス』と言います。今回はこのFeLVに感染した際に起こる『猫白血病ウイルス感染症』についてお話ししていきたいと思います。

②はこちら↓↓
地域猫では結構ある?猫白血病ウイルス(FeLV)感染症について② ~症状~ - オタ福の語り部屋

③はこちら↓↓
地域猫では結構ある?猫白血病ウイルス(FeLV)感染症について③ ~診断・予防・管理・治療~ - オタ福の語り部屋

 

【目次】

  •  【背景:どんなウイルスなのか】
  • 【FeLVの感染状況とは】
  • 【病原性】
    • 『接種部位別、ウイルスの体内での動き方』
    • 『FeLV感染症には3つのタイプがある』
    • 『①進行性感染』
    • 『②退行性感染』
    • 『不稔性感染』
  • 【感染方法について】
  • 【最後に(まとめ)】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【FeLV感染症の連載はこちら】

 

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『犬のリンパ腫②』~症状~

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【はじめに】

前回『犬のリンパ腫①』統計、原因、分類を解説しました。
今回は犬のリンパ腫②と称して『リンパ腫の症状』について解説していきます。

犬のリンパ腫の症状は発生部位によって異なります。多中心型なのか、腸管型なのか、縦隔型なのかなど、それぞれの症状を発生部位別にお話ししていきたいと思います。

犬のリンパ腫まとめはこちら!

www.otahuku8.jp

 

【目次】

  •  【症状】
    • 『多中心型リンパ腫』
      • 「全身のリンパ節が…」
      • 「全身症状としては…」
      • 「重篤な症状では…」
    • 『腸管型リンパ腫』
    • 『縦隔型リンパ腫』
    • 『皮膚型リンパ腫』
      • 「肉眼的な見え方」
      • 「表在向性リンパ腫(菌状息肉腫)」
      • 「非表皮向性リンパ腫」
      • 「口腔内リンパ腫」
    • 『中枢神経系リンパ腫』 
    • 『眼球のリンパ腫』
    • 『血管内リンパ腫』
    • 『脾臓・肝臓のリンパ腫』
    • 『鑑別すべき症状』
      • 「リンパ節の腫大」
    • 『リンパ腫の腫瘍随伴症候群』
      • 「貧血」 
      • 「高カルシウム血症」
      • 「その他」
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【この記事を読んだ方にオススメの記事】
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『犬のリンパ腫①』統計、原因、分類について

犬のリンパ腫アイキャッチ画像

今回は『犬のリンパ腫』について徹底解説していこうと思います。
この記事はおそらくリンパ腫解説ブログの中で一番詳しく書いているのではないか思います。
あまりに長いので、リンパ腫の連載をしていこうと思います。
では、早速ですが今回は統計、原因、分類についての解説の方へ行ってみましょう!

【目次】

  • 【リンパ腫とは】
  • 【リンパ腫の統計】
    • 『年間発症率』
    • 『腫瘍中のリンパ腫の発症率』
    • 『好発年齢、好発犬種、性差』
  • 【病因:リンパ腫の原因を考える】
    • 『遺伝的因子の話』
      • 「染色体異常がリンパ腫の予後に関連する」
      • 「リンパ腫を誘発する遺伝子」
    • 『感染因子の話』
      • 「犬でもEBウイルス?」
      • 「ヘリコバクター属菌の感染は?」
    • 『環境因子の話』
    • 『免疫学的因子の話』
      • 「免疫介在性疾患の関与」
      • 「免疫抑制剤の関与」
      • 「犬アトピー性皮膚炎」
  • 【リンパ腫の分類:場所で分ける】
    • 『多中心型リンパ腫』
    • 『消化管型リンパ腫』
      • 「注意すべき併発疾患」
      • 「消化管型リンパ腫のサブタイプ」
      • 「消化管型リンパ腫の好発犬種」
    • 『縦隔型リンパ腫』
      • 「縦隔型の特徴①:高Ca血症」
      • 「縦隔型の特徴②:ほぼ全てがT細胞型」
    • 『皮膚型リンパ腫』
      • 「表皮向性リンパ腫とは」
      • 「表皮向性:セザリー症候群とは」
      • 「非表皮向性リンパ腫とは」
    • 『肝臓/脾臓原発のリンパ腫』
    • 『血管内(皮)リンパ腫』
    • 『肺リンパ腫様肉芽腫症(PLG)』
  • 【リンパ腫の分類:組織学で分ける】
    • 『WF分類システム』
    • 『Kiel分類システム』
    • 『WF分類システムとKeil分類システム』
      • 「2つの分類で食い違い、考えるべきこと」
      • 「これらの分類から分かること」
      • 「リンパ腫の免疫細胞型の割合」
      • 「分類から分かる抗がん剤の効き目」
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【この記事を読んだ方にオススメの記事】

 

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コアワクチン① 『犬ジステンパーウイルス』

犬ジステンパーウイルス感染症、部位別症状

今回は『犬ジステンパーウイルス感染症』について説明します。
犬ジステンパーウイルスはコアワクチンの1つにも含まれているウイルスです。皆さんは普段、混合ワクチンを打ちに連れて行かれると思いますが、そのワクチンはどのような病気を予防するのに必要なのかご存知でしょうか?

今回説明する犬ジステンパーウイルスとはリンパ球と呼ばれる免疫細胞に感染し、全身へと病原体が拡がっていくウイルスです。

 

【目次】

  • 【犬ジステンパーウイルスとは】
    • 『基本情報』
    • 『特徴』
    • 『感染すると…』
    • 『宿主(感染の恐れがある動物)』
  • 【疫学:ウイルスの分布は?】
  • 【伝播経路:どうやって感染が拡がるか】
  • 【病原体の動き方について】
    • 『感染から2~4日後』
    • 『感染から4~6日後』
    • 『感染から9~14日後』
    • 『中枢神経系への感染』
  • 【症状】 
    • 『呼吸器症状』
    • 『消化器症状』
    • 『眼の症状』
    • 『泌尿器の症状』
    • 『その他の症状』
    • 『一番注意‼︎中枢神経系の症状』
  • 【診断】
    • 『症状から』
    • 『血液塗抹』
    • 『血液検査』
    • 『CSF』
    • 『画像診断』
    • 『確定診断を行うには…』
      • 「免疫組織化学染色」
      • 「RT-PCR」
      • 「血清学的検査」
      • 「免疫蛍光アッセイ(IFA)」
      • 「中和試験」
  • 【治療】
  • 【予後】
  • 【一番大事‼︎ 予防ワクチンとは?】
    • 『いつワクチン接種するべきなのか?』
    • 『AAHAが勧めるワクチン接種時期』
    •  『ワクチン接種による副作用』
    • 『免疫を獲得したか調べる方法』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】

 

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紫外線に注意⁈『犬猫の鼻鏡にできる腫瘍』とは

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【はじめに】

今回は『鼻鏡にできる腫瘍』について説明します。
鼻表面にできる腫瘍は紫外線が影響しているとされていて、白猫で発生が多く見られます。
単なる傷やシミ、カサブタ程度だと思っていたら実は腫瘍だったなんてこともあります。
さて、早速ですが『鼻表面にできる腫瘍』についてお話ししていきたいと思います。

 

【目次】

  • 【はじめに】
  • 【腫瘍化させるリスク因子とは】
  • 【病理学】
    • 『圧倒的に扁平上皮癌が多い』
    • 『扁平上皮癌以外の腫瘍』
    • 『腫瘍以外の可能性』
  • 【臨床徴候】
  • 【診断方法】
    • 『生検が一番いい』
    • 『生検の注意点』
    • 『搔爬試験』
    • 『画像診断』
  • 【治療法】
    • 『表面に限局している場合』
    • 『深部へ浸潤している場合』
  • 【予後】
    • 『猫の外鼻孔切除術の成績』
    • 『犬の外鼻孔切除術の成績』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
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暖かくなるこの時期から気をつけよう、『犬猫のノミアレルギー性皮膚炎』について

ノミアレルギー性皮膚炎アイキャッチ画像

 

【はじめに】

今回は『ノミアレルギー性皮膚炎』について説明します。ノミアレルギー性皮膚炎はノミが体表に寄生し、ノミの唾液に含まれる物質に反応して起こるアレルギー性皮膚炎です。
暖かくなるこの時期から徐々に増え始め、夏~秋にかけてピークを迎えます。

 

【目次】 

  • 【はじめに】
  • 【ノミアレルギー性皮膚炎とは?】
  • 【発生機序(アレルギーが起こる原因)】
  • 【臨床症状(よく見られる症状)】
    • 『季節性』
    • 『犬のノミアレルギー性皮膚炎』
      • 「痒みが出る部位」
      • 「病変部」
    • 『猫のノミアレルギー性皮膚炎』 
  • 【鑑別疾患(似たような症状を示す病気)】
  • 【診断方法】
    • ①痒みの場所
    • ②ノミがいる証拠を発見する
    • ③ノミ抗原に対する特異的IgE抗体の確認
    • ④皮膚生検
    • ⑤治療的診断
  • 【治療法:ノミのコントロール】
    • 『昆虫成長制御薬とは』
    • 『ノミ感染を疑う犬猫では』
    • 『重症例では』
    • 『予防的な使い方』
    • 『駆虫薬を使う時期とは』
  • 【治療法:痒みのコントロール】
    • 『局所的な痒みを抑える』
    • 『全身に効く抗ヒスタミン剤を使用する』
    •  『アポキル®️で有名のオクラシチニブは?』
    • 『グルココルチコイド製剤(ステロイド)の使用』
  • 【予後】
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【この記事の読者にオススメの記事】
  • 【オタ福のTwitterはこちら】

 

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