オタ福の語り部屋

獣医学を追求する。その先に見えるものは…

【猫の特発性膀胱炎(FIC)②】診断と治療法

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【はじめに】

今回は『猫の特発性膀胱炎(FIC)』の診断と治療法についてお話しします。特発性膀胱炎の多くはストレスに対する反応がうまくできていない子で発症しています。治療の基本はストレスを無くしてあげることですが、そのほかにご飯を変えてみたり、痛みを取り除いてあげることも大切です。今回はそんなお話しです。

 

【猫の特発性膀胱炎(FIC)①】概要と病態生理

【猫の特発性膀胱炎(FIC)②】診断と治療法 

【目次】

  • 【診断方法】
    • 『様子見てても治ることがある』
    • 『レントゲン検査』
    • 『超音波検査』
    • 『尿検査』
  • 【治療法】
    • 『ストレス環境を改善する』
    • 『MEMOとは』 
  • 【猫の快適環境5つの柱】
    • 『AAFAとISFMが提示するガイドライン』
    • 『①安全な場所を提供』
    • 『②必要なものは複数用意』
    • 『③遊び場所の設置』
    • 『④人間との良好な関係を築く』
    • 『⑤猫の安心フェロモンを持続させる』
    • 『急な変化は避けましょう』
  • 【食事療法】
    • 『効果的な食事療法』
    • 『特発性膀胱炎の療法食』
    • 『エンリッチメントとしての食事』
  • 【フェリウェイ®️の使用】
  • 【薬物療法】
    • 『一般的に使用する鎮痛剤』
    • 『そのほかの鎮痛剤』
  • 【最後に(まとめ)】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【関連記事】

 

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【コラム】慢性腎臓病の皮下点滴って実際どうなの?

慢性腎臓病の皮下点滴

【はじめに】

今回は『慢性腎臓病の皮下点滴って実際どうなの?』というテーマでお話しします。

人ではあまりされないと思いますが、獣医療で比較的多用される『皮下点滴』。
点滴療法は基本的には静脈ラインを確保し、『静脈点滴』を行うものです。ただ、動物に関しては皮膚が伸びやすいのもあってか結構な頻度で行われています。
僕は皮下点滴の理屈がよく分かっていないのもあって、あまり信用していません笑

なんで皮下点滴ってするんだろう?単純な疑問から、
今回はそんな『皮下点滴』について調べてみることにしました。

※この記事は皮下点滴を否定するものではありません。

 

【目次】

  • 【経験と理屈】
  • 【結局、希釈なんじゃない?】
    • 『文献を探ってみた』
    • 『検査結果が下がっていた理由』
  • 【成書を参考にしてみた】
    • 『え?根拠ないの?』
    • 『皮下点滴の適応例は?』
    • 『皮下輸液でベストは輸液剤は?』
  • 【最後に】
    • 『注意点:最後まで読んでね!』
  • 【本記事の参考図書・文献】
  • 【関連記事】

 

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【猫の特発性膀胱炎(FIC)①】概要と病態生理

特発性膀胱炎の原因

【はじめに】

今回は『猫の特発性膀胱炎(FIC)』の概要と病態生理について解説します。"特発性"は原因不明の疾患で付けられる呼称です。特発性膀胱炎は臨床現場でよく見かける一方で、まだ分かっていない分野であることから、よく分かっていない獣医もたくさんいるかと思います。今回は飼い主さんだけでなく、獣医師にも是非読んで頂きたい記事になるかと思います。

【猫の特発性膀胱炎(FIC)①】概要と病態生理

【猫の特発性膀胱炎(FIC)②】診断と治療法 

【目次】

  • 【イントロダクション】
  • 【最近の疫学】
    • 『膀胱炎の種類』
    • 『FICの発症を高める因子』
    • 『下部尿路症状の原因』
    • 『尿閉と結晶尿の関係』
    • 『尿閉と特発性膀胱炎の関係』
  • 【病態生理】
    • 『サブスタンスPが関与している?』
    • 『ストレス応答システムの異常』
    • 『環境による不安』
    • 『カテコラミンの違い』
    • 『心理的ストレスと身体の関係』 
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【関連記事】

 

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【肺水腫】②~症状・診断方法・治療法~

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【はじめに】

今回は『肺水腫の症状、診断方法、治療法』についてです。前回、肺水腫がどのようなものなのか、そしてどのような原因で起こるのかについて解説ました。今回では肺水腫という状態になるとどのような症状が見られ、それを肺水腫だと診断するための検査、治していくための治療法について解説していきます。

 

【目次】

  • 【症状】
  • 【診断方法】
    • 『検査を始める前に』
    • 『血液検査と尿検査』
    • 『レントゲン検査』
      • 「肺胞パターンで考えること」
      • 「①心臓・肺血管系の評価」
      • 「②肺胞パターンの分布」
  • 【治療法】
    • 『呼吸困難時の対応』
    • 『利尿剤の使用』
    • 『神経原性肺水腫の治療』
    • 『低Alb血症による肺水腫の治療』
    • 『ARDSの治療』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【関連記事】
    • 『犬猫の肺がん』
    • 『犬猫で起こりやすい4つの肺炎』

 

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【肺水腫】①肺が溺れる怖い病気 ~概要と病態生理~

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【はじめに】

今回は『肺水腫』について解説していきたいと思います。肺水腫とは肺胞に液体が溜まった呼吸がしにくくなる怖い病気です。通常肺水腫には心臓由来によるものとそうでないもので心原性肺水腫と非心原性肺水腫に大別されています。今回は心臓由来ではない肺水腫(非心原性肺水腫)について解説していきます。

 

【目次】

  • 【肺水腫の概要】
    • 『肺水腫が起こる状況とは』
    • 『肺胞内に液体がたまると…』
  • 【病態生理から見る、心原性・非心原性肺水腫】
    • 『正常時の肺胞と体液の流れ』
    • 『心原性??非心原性??、何それ』
      • 「発生機序」
      • 「貯留する液体の性状」
      • 「肺水腫が治っていく流れ」
  • 【非心原性肺水腫の原因】 
    • 『原因一覧』
    • 『低アルブミン血症』
    • 『リンパ液の排出障害』
    • 『神経原性肺水腫(NPE)』
    • 『ARDS(急性呼吸窮迫症候群)』
    • 『ARDSの診断基準、ベルリン定義』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【関連記事】
    • 『犬猫の肺がん』
    • 『犬猫で起こりやすい4つの肺炎』

 

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【コラム】猫で発症??『パンドラ症候群』とは?

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【はじめに】

今回は初コラムとして『パンドラ症候群』についてお話しします。パンドラ症候群という病気を聞いたことがありますか?今、室内猫で頻発している膀胱炎です。

どんな病気なのか、なぜこんな名前がついたのかなど、簡単にお話ししていきたいと思います。

 

【目次】

  • 【本題に入る前に】
    • 『猫の下部尿路疾患』
    • 『パンドラの箱とは』
  • 【パンドラ症候群の発見・特徴・由来】
    • 『こうして発見された』
    • 『推測される特徴』
    • 『命名の由来』
  • 【パンドラ症候群の実態】
  • 【診断方法や治療法について】
    • 『治療法はシンプル』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考文献】
  • 【関連記事】

 

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【犬猫の重症筋無力症】最近すぐに疲れてないですか?

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【はじめに】

今回は『重症筋無力症』についてです。重症筋無力症という病気をご存知ですか?この病気は神経から伝達された指令が筋肉でキャッチできなくなり、筋肉が動かせなくなっていく病気です。後天性のものと先天性のものがあります。

今回は重症筋無力症を理解する上でとても大切な神経筋接合部の解説から後天性重症筋無力症と先天性重症筋無力症について解説をしていきたいと思います。

 

【目次】

  • 【基礎知識として、神経筋接合部とは】
    • 『定義』
    • 『機能』
  • 【後天性重症筋無力症について】
    • 『病因と好発品種について』
    • 『後天性重症筋無力症の分類』
      • 「全身性重症筋無力症」
      • 「重症劇症型重症筋無力症」
      • 「焦点性重症筋無力症」
    • 『診断方法』
      • 「血液検査」
      • 「画像診断」
      • 「血清抗AChR自己抗体の検出」
      • 「テンシロンテスト」
    • 『治療法』
      • 「重症筋無力症の治療で目指す2つの目標」
      • 「コリンエステラーゼ阻害剤の使用」
      • 「免疫抑制剤の使用」
      • 「コルチコステロイド使用上の注意」
      • 「免疫調整療法もある」
  • 【後天性重症筋無力症の予後】
  • 【先天性重症筋無力症について】
    • 『先天性重症筋無力症になりやすい犬種』
    • 『診断・治療・予後について』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
  • 【関連疾患】
    • 『重症筋無力症で起こりやすい疾患』

 

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