オタ福の語り部屋

獣医学を追求する。その先に見えるものは…

猫の致死的な感染症⁈『猫伝染性腹膜炎(FIP)』って何?①~概要・症状~

FIPのアイキャッチ画像

【はじめに】

今回は『猫伝染性腹膜炎(FIP)』について解説したいと思います。猫を飼っている皆さんはFIPという病気を知っていますか?FIPとはあるウイルスに感染することで、発症します。
ただし、そのウイルスに感染した子みんながみんなFIPを発症するわけではないのです。FIPを発症するにはウイルスの変異が必要であると言われています。
さて、今回はそんな猫の感染症、FIPに紹介していきたいと思います。

 

【目次】

  • 【はじめに】
  •  【猫コロナウイルス感染症について】
    • 『猫コロナウイルス感染症≠猫伝染性腹膜炎』
    • 『伝播方法』
    • 『症状』
  • 【猫伝染性腹膜炎とは】
  • 【FIPに重大な遺伝子変異とは】
    • 『疑われている遺伝子』
    • 『S遺伝子をコードするS蛋白とは』
    • 『複合的な遺伝子変異が起きている』
  • 【FIP猫では何が起きているのか】
    • 『ざっとした説明』
    • 『細胞、分子レベルでの説明』
  • 【症状】
    • 『FIPの症状による分類』
    • 『FIPの症状~滲出型~』
    • 『FIPの症状~非滲出型~』
    • 『その他の症状』
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】

 

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発見時には一大事⁈ 『血管肉腫』って何?③ ~治療法・予後~

血管肉腫の治療法・予後

【はじめに】

ついに『血管肉腫』最終章、治療法と予後についてです。
血管肉腫①では『血管肉腫の正体』は何なのかについてお話をしてきました。
そして、血管肉腫②では『血管肉腫による症状とその正体の暴き方』をお話ししてきました。

さて、今回の最終章では『血管肉腫の倒し方とその後』についてお話ししていきます。

www.otahuku8.jp

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【目次】

  • 【はじめに】
  • 【治療:外科手術】 
    • 『皮膚の血管肉腫』
    • 『脾臓の血管肉腫』
    • 『心臓の血管肉腫』
  • 【治療:化学療法】
    • 『抗がん剤の使用法①:ドキソルビシン単剤』
    • 『抗がん剤の使用法②:VACプロトコル』
    • 『抗がん剤の使用法③:メトロノミック療法』
  • 【免疫療法】
  • 【放射線治療】
  • 【新しい治療法】
  • 【予後】
    • 『手術+化学療法が吉』
    • 『そりゃそうだの予後』
    • 『猫の予後』
  • 【最後に】
    • 『血管肉腫の概要・統計』について
    • 『血管肉腫の症状・検査法』について
  • 【本記事の参考書籍】
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発見時には一大事⁈『血管肉腫』って何?② ~症状・検査法~

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今回は血管肉腫の症状と検査方法について説明します。血管肉腫の症状は突発的に見られることが多いです。

その瞬間とは脾臓が破裂し、お腹の中に血が溜まった時に見られます。そうなる前に早めに異変に気づいてあげることが重要になってきます。

【目次】

  •  【はじめに】
  • 【臨床徴候】
    • 『一番多い症状』
    • 『心臓の血管肉腫で見られる症状』
    • 『身体検査』
  • 【診断:術前にできること】
    • 『血液検査』
    • 『血液検査:生化学』
    • 『血液凝固試験』
    • 『腫瘍の血管新生』
    • 『画像診断:胸部』
    • 『画像診断:腹部』
    • 『心電図』
    • 『心エコー』
  • 【ステージ分類】
    • 『T:原発腫瘍の大きさ』 
    • 『N:領域リンパ節』
    • 『M:遠隔転移』
    • 『TNM分類によるステージング』
  • 【確定診断するには】
    • 『正しい生検が必須!!』
    • 『血管肉腫の病理組織学診断』
  • 【術前診断の将来性・可能性】
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】
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発見時には一大事⁈『血管肉腫』って何?① ~概要・統計~

血管肉腫①のアイキャッチ画像

今回は『血管肉腫』シリーズ、概要と統計編です。血管肉腫とはどのようなものなのか、好発部位、悪性良性どっちなのかなど、血管肉腫をざっくりと捉えるための内容になっています。

 

【目次】

  • 【血管肉腫とはどんなものなのか?】
    • 『概要』
    • 『好発傾向にあるもの』
    • 『病因』
    • 『血管肉腫が持つ分子』
    • 『血管肉腫に関する遺伝子』
  • 【血管肉腫のあるある】 
    • 『好発部位(犬)』
    • 『好発部位(猫)』
    • 『“2/3ルール”とは』
    • 『肉眼所見:血管肉腫の見た目』 
    • 『組織所見:病理組織像を見てみて』
  • 【血管肉腫の挙動】
    • 『血管肉腫の転移』
  • 【猫の血管肉腫】
  • 【最後に】続編はこちら〜!
  • 【本記事の参考書籍】

 

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「低タンパク血症、高タンパク血症」~血液検査を考える~

『血漿蛋白』のアイキャッチ画像

【はじめに】

今回は『血漿蛋白』について書いています。この「~血液検査を考える~」シリーズでは他のブログでは見られないような内容になっていると思います。みなさん、ペットの血液検査の結果を頂きますよね。

その結果ってどうしてますか?おそらく、「これが低い」、「これは高い」って基準値ばかり追いかけていますよね。実は血液検査ってもっと奥が深いんです。血液検査は単なる数字の増減を見るのではなく、その結果から『今、身体で何が起こっているのか』を考えなければなりません。飼い主さんにも一緒に考えてもられるような情報がこの「~血液検査を考える~」シリーズなのです。

さて今回は、血液検査項目でよく見られるTPとAlb、Globは一体何なのか?そういった疑問を紐解けるような内容になっています。早速行ってみましょう!

  

【目次】

  • 【はじめに】
  • 【TP(トータルプロテイン)とは?】
    • 『TPの基準値』
    • 『Alb(アルブミン)とは?』
    • 『Glob(グロブリン)とは?』
      • 「α分画」
      • 「β分画」
      • 「γ分画」
  • 【急性期の炎症で上がるもの、下がるもの】
    • 『急性期炎症で上昇するもの』
    • 『急性期炎症で減少するもの』
  • 【低蛋白血症について】
    • 『両方が低下する場合(A/G比は正常)』
    • 『アルブミンが低下する場合(低A/G比)』
      • 「肝機能の低下」
      • 「腎臓からの漏出」
    • 『グロブリンが低下する場合(高A/G比)』
  • 【高タンパク血症】
    • 『相対的な上昇』
    • 『絶対的な上昇』
  • 【高グロブリン血症】
    • 『ポリクローナルな上昇』
    • 『モノクローナルな上昇』
    • 『誤解しやすい所見』
      • 「注意点①」
      • 「注意点②」
      • 「注意点③」
  • 【最後に】
  • 【本記事の参考書籍】

 

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気をつけてあげて!『犬猫の口腔内腫瘍①』

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今回は『口腔内腫瘍』について説明します。

口腔内にできる腫瘍は

・悪性黒色腫(Maligant melanoma)

・扁平上皮癌(squamous cell carcinoma:SCC)

・線維肉腫(Fibrosarcoma)

・エプーリス(Epulis)

この4つがダントツに多いです!!

これら4つを中心にお話を進めていきたいと思います。

 

【目次】

  • 【口腔内腫瘍の統計】
    • 『全腫瘍での比較』
    • 『犬と猫の比較』
    • 『性別での比較(犬)』
    • 『好発犬種』
    • 『発症しやすい腫瘍 』
  •  【悪性メラノーマ(黒色腫)ってどんなやつ?】
    • 『好発の〇〇』
    • 『病理組織学的なお話』
    • 『悪性メラノーマの転移』
    • 『悪性メラノーマをもっと知りたい方』
  • 【扁平上皮癌(SCC)ってどんなやつ?】
    • 『発症率をあげる因子(猫)』
    • 『扁平上皮癌の挙動』
    • 『転移率について』
  • 【線維肉腫ってどんなやつ?】
    • 『好発の〇〇』
    • 『線維肉腫の注意点』
    • 『転移について』
  • 【エプーリスってどんなやつ?】
    • 『用語での揉め事 』
    • 『歯原性線維種』
    • 『棘細胞腫性エナメル上皮腫』
  • 【口腔内腫瘍の症状】
  • 【診断】
    • 『触診』
    • 『X線検査』
    • 『リンパ節転移の確認』
    • 『最終段階:生検の採取 』
  • 【治療:外科手術】 
    • 『外科手術を行うこと』
    • 『マージン確保について』
    • 『術後の不安』 
  • 【 治療:放射線治療】
    • 『口腔内メラノーマの放射線治療』
    • 『放射線の副作用』
  • 【化学療法】
  • 【予後について】
    • 『再発率:腫瘍の種類別』
    • 『再発率・生存率:腫瘍の大きさ別』
    • 『悪性度、腫瘍の位置、マージンによる死亡率』
  • 【予後:悪性メラノーマ】 
    • 『手術』
    • 『放射線治療』
    • 『腫瘍の場所:唇?舌?上顎?下顎?』
  • 【予後:口腔内扁平上皮癌(犬)】
    • 『手術』
    • 『放射線治療』
    • 『化学療法』 
  • 【予後:口腔内扁平上皮癌(猫)】
  • 【予後:線維肉腫】
    • 『手術』
    • 『放射線療法』
  • 【予後:歯原性線維腫】
  • 【予後:棘細胞性エナメル上皮腫】 
  • 【予後:骨肉腫】←悪性腫瘍のなので一応ご紹介
  • 【本記事の参考書籍】

 

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9割が悪性腫瘍です!『犬の甲状腺腫瘍』とは

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今回は『犬の甲状腺腫瘍』について説明します。

【目次】

  • 【はじめに】
  • 【甲状腺とは】
    • 『甲状腺ホルモンとは』
      • 「甲状腺の司令塔」
      • 「甲状腺ホルモンの作り方」
      • 「甲状腺ホルモンの働き」
    • 『カルシトニンとは』
      • 「カルシトニンの働き」
      • 「カルシトニン上昇で疑う疾患」
  • 【甲状腺腫瘍とは】
    • 『良性・悪性の発生率』
    • 『良性腫瘍:甲状腺腫とは』
    • 『悪性腫瘍:甲状腺癌とは』
    • 『濾胞細胞由来の甲状腺癌』
    • 『傍濾胞細胞由来の甲状腺癌』
  • 【病因:なぜ甲状腺癌が発生するのか】
  • 【統計】
    • 『ざっと統計をあげてみた』
    • 『転移について』
  • 【症状】
  • 【診断】
    • 『触診』
    • 『超音波検査』
    • 『細胞診』
    • 『病理組織学的検査』
    • 『頚部腫瘤の鑑別疾患』
  • 【ステージ分類】 
  • 【治療:外科的切除】
    •  『手術には条件がある』
    • 『手術を行う上での危険』
    • 『治療成績』
  • 【治療:転移がない放射線治療】
    • 『放射線治療の目的』
    • 『治療の成績』
    • 『放射線の副作用について』
  • 【治療:転移がある放射線治療】
  • 【治療:化学療法】 
  • 【最後に:まとめ】 
  • 【本記事の参考書籍】
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